学生諸君へ

博士後期課程から学部生まで,本研究室に興味を持ってくれた方々への教員からのメッセージです.研究室の様子はこちらのFacebookページ(What’s New in Hata’s Lab.)も参照して下さい.

はじめに

文責 秦

本研究室は,2012年10月1日に秦教授が着任し,2013年7月には溝尻助教を,2014年7月には櫻井准教授を新たに加え,フルスタッフの新体制となりました.2018年3月に溝尻助教は長岡技術科学大学の特任准教授に栄転され,同年4月に岡助教が,2019年4月には山崎学振特別研究員が着任しました.研究室の特徴としては,国立大学法人ならではの少人数教育により,教員と学生の距離が近く,少なくとも研究においては,対等な関係で議論をします.また,多くの企業や本学・他大学の研究室,研究機関と共同研究を遂行しており,企業の研究員や他大学の教員,学生と共同して研究を進めることができます.さらに在学生の留学や留学生の受け入れも積極的に行っており,日常的に国際交流が可能です.

研究対象は,MEMS,マイクロマシンを中心とした機械工学をベースとして微細加工法,材料開発をテーマとしています.具体的には,マイクロ・ナノ材料開発,特にアモルファス合金の一種である薄膜金属ガラスを中心とした金属系材料開発を,コンビナトリアル技術と呼ばれる新材料開発技術を用いて行い,それら新材料の微細加工を研究し,マイクロ・ナノマシンやMEMS,センサ,精密部材への応用などを研究しています.このように研究テーマは,機械系の材料開発からその微細加工法,アプリケーションまで,非常に幅広い分野を網羅しています.近年では現在も,革新的製造技術としてのマルチマテリアル3Dプリンティング(積層造形技術)や,機械学習を援用した材料探索など新たな研究に邁進しています.

博士(博士後期課程)進学を志望される方へ(社会人博士を含む)

いずれの教員も博士学生指導の実績があり,修了生は社会の中核として大いに活躍しています.指導の基本方針は,博士としての十分な問題解決能力,知識を醸成することはもちろん,その知見,見識を広く世界に発信できる発信力の育成に力を入れ,次世代のリーダとなれる人材育成を目指しています.機械工学の分野に限定しても,近年はいわゆる四力(材料力学,機械力学,流体力学,熱力学)に加え計測制御,機械学習など技術者として学ばねばならない内容は,指数関数的に増えています.したがってここ数年,学生には「技術者として生き残り,自分らしく生きたいのならもはや修士では不十分,博士が必要な時代である.」と言っています.少なくとも世界では,かなり前から研究者はもちろん開発者は博士号取得が必須となっています.

博士を取ると就職できないなどと喧伝されていますが,はっきり言って昭和の時代遅れのセンスです.事実,本研究グループの卒業生は100%,それも一流の企業,大学に就職しています.博士後期課程は基本3年間ですが,本研究グループでは,平均2年,つまり1年短縮修了にて博士の学位を取得しています.各種奨学金など経済的なサポートも充実しています.入学要件,修了要件などについて,詳しいことはお気軽に対面,リモート,メール等でお尋ねください.

修士(博士前期課程)進学を志望される方へ

本研究室は,上記やHPでも紹介しているように,微細加工法を始め,材料開発からその評価法,マイクロアクチュエータやセンサ,医療デバイスなどへの応用まで,広い領域を網羅した多くのテーマを持っています.修士研究テーマの選定に当たっては,本人の興味や自主性を第一に,相談の上決定します.さらに本研究室で実行可能で,計画が妥当であると教員が認めれば(教員を説得できれば),全く新しいテーマを自分で立ち上げることも可能です.

研究は,専門的な知識を取得することはもちろん,それ以上に問題解決能力とコミュニケーション能力の向上に重点をおいて指導しています.最初は,どこに問題があるのかもわからず右往左往する時もありますが,参考となる情報の検索方法から,実験方法,データのまとめ方など,研究報告会や個別指導を通して指導します.特に,社会人となって最も必要とされる文章・論文の書き方や,発表(プレゼンテーション)方法については,しっかり(厳しく)指導しています.その結果として,多くの学生が学会などで各種受賞を受けています.

学会での発表も推奨しています.国内はもとより国際会議へも積極的に参加します.もちろん,発表に関する渡航費,参加費は研究室が負担します.20分の発表を乗り切った後は,どんどん見聞を広げ,広い世界を見てください.発表した学生が多数受賞を果たし,指導教員としては嬉しい限りです.

就職状況も良好で,昨今の経済状況にも負けず,多くの学生が希望の会社・進路で活躍しています.特に,本研究室では,博士課程への進学を奨励しています.一部マスコミでは,博士課程に進学しても就職先が無く,オーバードクターだと騒ぎたてていますが,少なくとも機械系の学生では,そのようなことはありません.事実,本研究室の博士課程修了者は,希望通りのいわゆる大企業の希望の職種・部署や大学,研究機関に就職し,活躍しています.今後,広く国際的に活躍するために,博士号は一つの「免許証,パスポート」だと考えてください.

先の見渡せない困難な時代と言われていますが,これは百年どころか数百年に一度の農業革命,産業革命に匹敵する大きな変化のうねりによるものです.日本という国が,インターネットにより狭くなった世界の中で揺り動かされています.2011年に北アフリカ,中東の「Twitter革命」や「Facebook革命」とも呼ばれる革命は,その流れの一つです.さらに2011年には東日本大震災が発生してしまいました.もう2011年3月11日前の快適で便利で平和な日本はありません.これからは戦後でなく,「災後(災中かも・・・)」の時代なのです.その証左に,北海道から九州まで毎年のように震災が起き,台風や大雨の被害は多くなり,挙句の果てに2020年のコロナ禍というパンデミックまで起きてしまいました.

このような時こそ,世界中どこでも活躍できるための教育・研究に力を入れるべきと考えています.それが国立大学教員に科せられた使命と自覚しています.錬金術ではなく,真に新しい価値を創造する工学と,知識社会に適応するための高等教育の重要性は,今後益々高まると確信しています.

卒業研究配属を志望される方へ

配属後は,まず進学か就職かの希望を聞き,進路を決定することを最優先に指導します.進路が決まり次第,卒業研究を開始します.私は自分の経験から,卒論では「研究の楽しさと達成感を得ること」を何より重要と考えています.従って,自主的な自由なアイディアを大切にして,完成度より着想や研究過程を重視して指導します.これまで,私が卒論指導したほとんどの学生は,そのまま当研究室に進学し,修士または博士として研究を継続し,就職や留学,海外での発表や研究交流などの夢を実現しています.

多くの人が誤解していることですが,卒論(じつは修論,博論でも)で研究したテーマに関連する企業や,その分野で就職する訳ではありません.私自身を含め,卒論,修論のテーマとその後の進路には,ほとんど関係が無いと言っても良いでしょう.大切なのは学部,修士,博士それぞれのレベルに応じた問題解決能力(専門知識でないことに注意!)を,卒業・修了研究を通して身につけることです.したがって,学生のうちは,なるべく広い領域に興味をもって,いろいろ学んで見てください.大学3年生までは,全く興味がなかった(知らなかった)ことを,たまたま卒論で始めたら一生のテーマに…ということもあり得るのです.

私が本研究室を希望する学生諸君に望むことは,「熱意」ただ一つです.自分の道は自分で切り開く気概をもってがんばってください.私は,人間は自分が望めばいつでも進歩向上できると信じています.したがって,私は自分の甲斐性(知力,体力,研究費)が許す限り,頑張る皆さんを応援します.本研究室に興味をもった方は,お気軽にメールなどでお問い合わせください.ネットは世界を変え得る便利な道具ですが,真の情報はネットだけではなかなか得られません.是非とも直接,メール等で連絡して見学してください.進学,就職,人生のTipsは,なかなかネットでは発言しずらいものです.しかし,試しに直接聞いてみてください.

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